作者のコメント
なじみの居酒屋で写しました。
お客さんとおかみさん、それとない信頼感がちょっとユーモラスでした。
審査員からのコメント
今回の上位3作品は、何れもテーマを感じさせるもので、選にも悩みました。
結果として、非常に肩の力の抜けた、リアルな日常を感じさせるこの一枚を選びました。
陰に溶けて見えない”おかみ”の顔。いまにも“カクン”と転けそうな頬杖のお客。
作者のコメントどおり、特に会話も無い状況に、却って繋がりを感じさせられます。
また普段から応援団など、力の入った絵作りの作者ですが、カメラを背負って『撮りに行った』作品よりも、
優しく日常を撮られたこのような作品にこそ、その力量を感じさせられます。
さらに言えば、このような『日常』を撮影することは、非日常のイベントごとを撮るのに比べて、
実際には意外と難しいもので、日頃から撮影に取り組まれている作者に、尊敬の念を禁じ得ません。
貞松写真事務所
代表 貞松良治