彼岸花が咲く矢勝川の土手を花嫁行列が通っていく光景ですが、逆光のためモノクロで撮りました。

今回のグランプリは、何か時代を遡ったかのような、伝統的な花嫁行列の光景を捉えていますが、撮影されたのは今年九月とのこと。
よく見ると行列の参加者も、確かに現代の肖像ですが、彼岸花咲く土手道は、時の感覚をなくすような趣ですね。
作者コメントに『逆光のためモノクロで撮りました』とあります。
確かに審査のように詳細にプリントを見る場合は、状況も把握する事が出来ますが、現実的に他人の作品見る場合、そこまで詳しく 見てくれるかというと、それは期待出来ないものです。
そういった観点からすると、斜面に咲く彼岸花の色を、カラーで見せてあげた ほうが、この状況を撮った作者の感じたものを、より明確に伝えられたのではないかと思います。
今回は上位入賞作の選定に、審査員一同大いに悩みましたが、この作品で彼岸花の色が見せられていたら、すぐに決まったのではない かと思います。