作者のコメント
ちいさな神社の夏祭り。はじめての浴衣に戸惑いながらも、夕暮れの祭りを楽しんでいました。
審査員からのコメント
曰く「はじめての浴衣」という雰囲気が、初々しくも切なく感じられる、
何とも”ふんわり”とした作品です。
後ろ姿に留まらず、かといって表情に拘りすぎず、四枚の写真の適切な配置も、
組写真の良さをしっかり利用されていて、巧みです。
今回は時期的に、夏祭りを題材にした作品も多く集まりましたが、
どうしても時系列にとらわれたり、記録写真的なもの、
あるいは時に、迫力を押し出すようなものが多く見られます。
その中で叙情的に、且つあっさりと、涼しげに組まれた本作を選びました。
祭の『伝統を受け継ぐ姿』に、心のつながりというテーマを見るだけでなく、
このような”私小説的なつながり”を、そこに投影する表現もあるでしょう。
貞松写真事務所
代表 貞松良治